先日、愛知県副知事の堀井さん、桜運輸の細江さん、そして飯田樹脂の山川さんをお招きして、シンポジウムを行いました。
テーマは「人材不足を解消して、売上を上げるコツ」。

労働人口が減少する中で、どう人材不足に打ち勝つのか。
女性をはじめ、これまで活かされていない人材=「秘宝人材」に、いかに活躍をしてもらうのか?


結論は、
女性、男性、高齢者、障がい者など、働き方に制限ある無し関係なく、誰もが働きやすい会社になることで、実は、強みが生まれ、他社との差別化が図れる。
時にはコストが下がり、時には効率化が図られ、また新たな事業に進出もできる。
結果として、やはり売上が上がる、利益が上がる。
と、こういう話。
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人材競争の荒波を一歩リードする


面白いなぁと思ったことは、
副知事が、私が召集されている知事発案の「あいち・ウーマノミクス研究会」の時に、
「相談を受けていると、人材不足で困っている。
 若い男性が足りないんだって言うのです。」と言った発言をよく覚えていてくださり、
「まだ若い男性がほしいなんて言ってることに驚いた。
 他の地域では、既にその域ではない。
 愛知は、とは言っても、まだまだ人材もふくめ豊かなんだ」
と、シンポジウムでその時の感想を述べてくれ、なるほどなぁーと思ったのです。

会の冒頭で、
今まさに日本企業が突入している人材競争の荒波に、
他社よりも先に一つ頭を出すためには、
この「女性が活躍できる会社」すなわち「誰でも活躍できる会社」になろうとする方が、
いわば合理的なんだと言うところから、スタートしました。



2社ともとても興味深い、学び深いお話をしてくださいました。
そして、それに対して、相対的なお話を副知事がまとめてくださると言う展開。
とても充実したシンポジウム。
いくつかポイントだけ、ざっとまとめてみます。

多様な人材が活躍することでもたらされる効果


1.人材不足を解消できる
誰もが働きたい、誰もが働ける魅力的な会社になることで、
いい人材が残る。
いい人材が採れる。
そして、いい人材がいると、会社の競争力は上がる。

2.社員の質が上がる
女性は不満や日々の気づきを口にする。
社内のコミュニケーション量が増える。
経営者側が、気づかされることも多い。
そこから、社内の整備、社内外への発信内容、方法を改善できる。
社内の整備ができたことで、教育レベルが上がり、社員の質が上がり、会社全体のイメージが上がる。
差別化され、会社を指名してくれるようになる。

3.仕事の質が上がる、一定化する
女性は経験や知識が浅い不安や失敗を解消しようとするため、
その改善点などについて日々共有し、ルールやマニュアルにするため、ノウハウがたまる。
男性だと個人の経験値などで差配してきたものが、全体の経験値として溜まる。
効率化できるとともに、仕事の質が全体として上がり、さらに一定化する。

4.新しい事業が生まれる
仕事の質が高いこと、また多様な人材がいることから、相手から新たなニーズが降ってくる。
雰囲気が前向きであることから、チャレンジにも寛容になる。
新しい事業が生み出される。


導入のポイント


1.新しいことに反発はつきものだから、過敏にならない
秘宝人材を採用するのに、反発はある。
でも、どんなことだって、新しいことを始めるときは反発があるものだ。
女性活用、多様な人材を活用することだけに限った話じゃないから、過敏にならない。

2.面倒なちょっとした配慮が必要
秘宝人材=制限がある人を雇うことって、ちょっとした配慮などが必要で、面倒。
時間とか、場所とか考慮したシフト作りとか、お休みの体制とかとか。
考えなくていいなら、その方がいい。考えることはコストだ〜!
でも、本当は違う。
実は、面倒をやり続けることで、様々な改善が図れ、トップランナーになれる。

3.意見を吸い上げられる体制を整える
社内のコミュニケーションが増えても、それを吸い上げられないのでは意味がない。
話しやすい雰囲気があるか?
意見を吸い上げられる体制があるか?
吸い上げた意見を、適度に、適切に上にあげられるか?
女性とか関係なく、いろんな人からちゃんと意見を吸い上げられることで、改善につながる。

4.最初の落ち込みをグッとこらえる
なんでも新しい体制などを導入すると、最初の一定期間は採算性が下がる。
でも、定着し、うまく回り出すと、そこからぐっと上がってくる。
この最初の下がるところをグッと我慢できるか。

5.先ずは隣の青い芝生を見つける
トップがやろうと思っても、管理職が反対したりする。
でも、
これはやった方が得だって、みんなが思たら動く。
そこで、まずは何が得なのか考える。
次に、すでに導入して、ウハウハしている企業を見つけてみる。
実感して、やりたくなる。

6.とりあえず、始める
もちろんやる前に色々と考えてみることは大事。
でも、やったことないことはわからない。
やる前から色々心配してやらないという選択を取るよりも、
やって、試行錯誤した方が建設的。


結局、会社の差別化策だ!


今回の議論、まとめると2つです。

1.女性の話じゃなく、誰もが活躍できる会社になるチャンス
もう社会問題になりつつある通り、
日本は、少子化だけじゃない、子育ての女性だけの問題じゃなくて、介護の問題だってあるし、制限なく働ける人で活躍できる人は、どんどん少なくなっていく。
これから社会は、より労働力不足に悩まされ、解消されないのです。

この「女性活躍推進」の波を、女性を雇おうというちょっと面倒な話だと捉えるのはナンセンス。
労働力不足の問題が解決できる誰もが活躍できる会社に、他よりも早くなるチャンスなんです。


2.会社の差別化策
議論してみると、人材不足解消に止めるにはモッタイナイ!
売上が上がるって話ですよ。
これはね、
女性を入れると、女性目線が入って、女性の商品開発が進む・・・なんて単純な、夢みたいな、魔法みたいな話じゃない。
誰もが活躍してもらえるようにするための面倒の試行錯誤を重ねることで、結果として会社の魅力作りになり、差別化になるということ。
とーーーーっても深いお話でした。

会社の魅力作りに取り組もうと思っている企業なら、まずはここから取り組んでみるのも手だと思います。


まずは一緒にトライしまっしょ!


あっという間の2時間。
まとめには収まりきらないほど、有意義な時間でした。

副知事、細江さん、山川さん、ありがとうございました!!


最後に、桜運輸・細江さんがおっしゃったことが印象的でした。
「マイナスなんてない。
 だってやったことないことだから、プラスしかないですよ。」

超前向き!!

そう、なんでも、やってみなきゃわからない。
やってダメなら、改善したらいい。
工夫がないと、人も会社も進歩しない。

OKa-Bizも全力でサポートします。
ぜひ一緒にやってみましょ!^^!


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